IHの火力は弱いのか?仕組みとガス火との沸騰時間を比較

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オール電化住宅を採用するにあたり、IHクッキングヒーター(以降IHと記載)の火力を心配される方が多いと思います。

私自身も実際にIHを導入した方々の、以下のようなお声を耳にする事はありました。

A子さん

火力がガスより弱いからガスに戻したい!

C子さん

火が目に見えず、火力を弱く感じる.

そのため、IHの導入には少しばかり不安はありました。

採用した後でガスに戻したいと思っても、変えることはかなり困難になります。そのため慎重に考えなければなりません。

そこで、この記事では実際にガスからIHへと乗り換えてみて感じたことや、IHについて調べたことをまとめていきたいと思います。

この記事の内容
  • IHの仕組みについて
  • IHの火力がガス火より弱いのかについて
  • IHとガス火の水の沸騰時間を比較してみた結果
目次

IHの仕組み

IHとは英語でInduction Heating(インダクションヒーティング)の略で、日本語では電磁誘導加熱といいます。

漢字の通り、電気で磁場を誘導して加熱させるということになります。

少し分かりやすくすると・・・

IHヒーターのガラスプレートのすぐ下には細い銅線を編んでつくられたうず巻き状の磁力発生コイルがあり、これに電気を流すとコイルから強力な磁力線が発生

この磁力線がガラスプレートを通過してその上に置かれた鍋の底に当たる事で、磁場によって鍋底の金属表面に「過電流」と呼ばれる電気の流れが発生し、この過電流に対して鍋底の金属が抵抗となり、鍋底の金属表面が発熱する仕組みとなっている。

IHヒーター自体は発熱しない
ガラスプレートの上に鍋を置かなければプレートが熱くなる事はなく、万が一電源を付けっ放しにしていても火事になる事はない。また、空焚き自動オフや温度過昇防止機能などもついている(パナ製の場合)

図で説明

つまり、少しだけ簡単にいうと磁力線が金属で出来た鍋底を通過する時に鍋の内部に無数の渦電流を発生させます。そしてその過電流が流れる際、鍋底の電気抵抗で熱が発生しその熱で鍋の中身が温まるため、調理ができるという事です。

IHの仕組みで説明したように、磁力線によってIHに置かれた鍋やフライパンだけが発熱する効率の良いコンロということになります。

IHの火力はガス火より弱い?ガス火との比較

IHのイメージを聞かれると多くの方が火力の弱さを連想されています。

B子さん

ガスより火力が弱いのでは?

火加減が目に見えないため、IHが弱いと思ってしまう気持ちもわかります。

ですが、 その目に見えない火加減の仕組みを理解することで決してIHの火力が弱い訳ではないということが分かると思います。

熱効率の比較

ガスコンロは火による火力が周辺へ逃げてしまため、熱効率が40〜55%しかないのに対し、IHは直接触れている鍋やフライパンだけが発熱するので熱効率は約90%あり、ガスコンロの2倍の熱効率を持っています。

沸騰時間の比較

10°Cの水1ℓを100°Cにするために必要な時間

3KWのIHとガスコンロのハイカロリーバーナーで1ℓの水を100°Cまで上げる時間を比較したもの

この実験によるとIHは2分半で100°Cに達するにも関わらず、ガスコンロでは100°Cに達するまで4分以上かかるという実験結果があるようです。

この実験からも、IHがガスコンロより火力が弱いとは決して言えないということが分かると思います。

IHのメリット・デメリット

IHも主なメリット・デメリットは以下の点が挙げられます。

メリット

  • 火が直接出ず、火事や怪我に繋がらず安全
  • フラットな天板を拭くだけとお手入が簡単
  • 周りが暑くなりづらく、夏場も快適に料理ができる
  • ガズ火より火力が強い

デメリット

  • IH対応の調理器具が必要
  • 調理器具を天板から離せない
  • 電気で動く仕組みの物であるため、停電時の使用は不可となる(太陽光や蓄電池の使用を除く場合)
  • 導入費用が高額である

上記の具体的なメリット・デメリットは別記事にてまとめています。

まとめ

Hの採用を考えられている方の多くが、火力がガスコンロに劣るのでは?と不安に思い、なかなかIHに決めきれないと思います。

私自身もIHを使用するまでは当然のように火力が弱いと思っていましが、いつものようにお湯を沸かしていると待っている時間が短く感じる事がありました。

そこでインターネットなどで調べてみるとIHの方が熱効率が高く、火力が強いということがわかりました。

また、IHはガスに比べ細かな調節が出来ないため使い始めた方はよく焦がしてしまうんだそうですが、パナソニックのIHではそんな時のための焦げ付きお知らせ機能というのがあり、焦げ付きを感知するとお知らせアラームが鳴り、自動的に温めが停止される機能が付いています。

加熱モード火力5以下で約10分以上加熱のときに作動。

煮込み・煮物調理時のこげつきを検知すると加熱がストップして音声と光るリング・「こげつき」の文字が点滅してお知らせ。「切り忘れ自動OFF」機能(約45分経過して作動)より、早い段階で加熱をストップできます。

引用元:Panasonic公式ホームページより

この記事で主に伝えたかった事

  • IHの仕組みは、電気で磁場を誘導して加熱させる
  • 日本では「電磁誘導加熱」と呼ばれる(英語:Induction Heating 〈インダクション ヒーティング〉
  • IH自体は加熱しないため、天板の上に鍋を置かなければプレートが熱くなる事はない
  • 火力が周辺へ逃げてしまうガスコンロと比べ、直接触れている鍋やフライパンだけが発熱するIHの方が熱効率が高くなる
  • ガスコンロでは100°Cに達するまで4分以上かかるが、IHは2分半で達する
  • 結果として、IHはガスコンロより火力が弱いと言えない
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この記事を書いた人

ブログ歴1年目/4桁ブロガー/2020年に【セキスイハイム】新居完成

住宅関連を主に、子育てや購入品レビュー記事を書いています。

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