住宅ローンを組む際に「団信」という言葉を知りことになる方も少なくないはずです。正式名称を「団体信用保険生命」と言います。
住宅ローンの契約者本人にもしものことが起きた際、家族に住宅ローンによる経済的負担が残らないように備える事ができる保険のことです。
加入する際に必要な条件がある事をご存知でしょうか。
名前は聞いた事あるけどよく分からない・・
どういうメリットがあるの?
私たちと同様に様々な事が気になる方へ少しでもためになる内容となっています。
- 団信についてのおおまかな詳細
- 団信の種類と保証内容について
- 団信のメリット・デメリット
団信(団体信用生命保険)について
住宅を購入すると大抵の場合は住宅ローンを組むと思います。
住宅ローンは数千万円を何十年も掛けて支払っていきますが、万が一返済中に契約者が亡くなった、重大な病気・障害を追ってしまった場合に契約者の家族が経済的な困窮をしないように住宅ローンの残債を肩代わりして貰える保険です。
ただし、生命保険や自動車保険などとは違い保険料を一定額払うのではなく、金利に上乗せした形となる場合のケースがほとんどなので、保険に加入しているという感覚は少ないかもしれません。
団信の主な種類と保証内容
団信の主な種類と保証内容は以下の通りとなっています。
- 特例なし|通常の団体信用生命保険
- 三大疾病特約付き団体信用生命保険
- 八大疾病特約付き団体信用生命保険
- 夫婦連生団信
様々な特約内容があるので、ご自身に合った保険を選びましょう
特例なし|通常の団体信用生命保険
ローン契約者が死亡あるいは高度障害状態になったときに残債が完済されるものをいいます。
高度障害状態とは保険会社が指定する状態の事を言い、保険会社により異なる場合があります。
三大疾病特約付き団体信用生命保険
通常の条件である「ローン契約者が死亡あるいは高度障害状態になったとき」に加え、「三大疾病(がん、脳卒中、
急性心筋梗塞)」になったときに残債が完済される仕組みになっています。
保険金の支払条件は金融機関や商品によって異なりますが、フラット35などに付帯できる新3大疾病付機構団信では下記の条件が定められています。
- 上皮内がんや皮膚の悪性黒色種以外の皮膚がんを除き、がんと医師から診断された時
(保証開始日からその日を含めて90日以内に診断確定した場合や、再発・転移等が認められた場合を除く)
- 脳卒中で医師から診断を受けた日を含めて60日以上神経学的後遺症を継続したと医師が診断した時。または、脳卒中を発病し、その脳卒中の治療を目的として病院か診療所において所定の手術を受けた時。
- 急性心筋梗塞で医師から初めて診療を受けた日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師が診断した時
八大疾病特約付き団体信用生命保険
三大疾病特約付き団体信用生命保険の条件に加え、五疾患(糖尿病・高血圧症・肝硬変・慢性膵炎・慢性腎不全)といった生活習慣病を含む8つの病気のいづれかを発症し、所定の就業不能状態になったときに残債が完済される仕組みをいいます。
これについても、単に罹患しただけでなく、「所定の状態」になった場合に適用されます。※対象となる病気や条件は金融機関や商品によって異なる
夫婦連生団信
連帯責務型・ペアローンの住宅ローンを契約する場合に利用できる団信です。
連帯債務型
夫婦の収入を合算して住宅ローンを夫婦の一方が主債務者、もう一方が連帯債務者になる「連帯債務型」の住宅ローンでは夫婦連生団信を利用すると、夫婦どちらか一方が死亡または高度障害状態になったときに住宅ローンの残債が全額返済されることが一般的です。
ペアローン
同じく夫婦で協力して借入れる形式である「ペアローン」の場合、1つの物件に対して夫婦それぞれが住宅ローンを契約するので一方の債務者が亡くなっても、もう一方の債務者の住宅ローン残高は残ったままとなります。
団信に加入する際の注意点
団信の種類についてご説明しましたが、加入される際には5つの注意点があります。
- 健康状態を告知する必要がある
- 団信の契約内容は加入すると変更できない
- 借り換え時は新たに団信に加入する必要がある
- 免責事項をよく確認する
- 解約後、再加入は出来ない
健康状態を告知する必要がある
健康状態や持病により団信に加入出来ない可能性があります。
団信加入が住宅ローン利用条件になっている場合は住宅ローンを利用できない
団信に加入出来ない場合は、団信加入必須条件とされてないフラット35が選択肢となります。ただし、万が一の場合家族に住宅ローン残債が残るので注意が必要です。
団信の契約内容は加入すると変更できない
団信に加入すると、契約内容の追加や解除など契約内容を変更出来ない事が一般的になります。
団信に加入する場合は金利変動・保証内容など十分に検討し、加入する用意しましょう。
借り換え時は新たに団信に加入する必要がある
住宅ローンの借り換えを行う際は、従来の住宅ローンで契約していた団信の契約は解除となるため、借り換え先の金融機関で新たに団信に加入する必要があります。
借り換えを行う場合は、特約内容の見直しを検討すると良いです!
借り換えする場合は、契約者の健康状態を再度告知する必要があり、健康状態によっては団信に加入出来ない場合があるので要注意です。
免責事項をよく確認する
団信には免責事項が定められている事があります。
免責事項に該当する場合は、保険金の支払いが行われません。
団信の免責事項の例
- 被保険者が保険の契約後、短期間で自殺した場合
- 告知内容に誤りがあった場合
- 被保険者の故意によって高度障害状態になった場合
上記のような例があるので団信の契約書類など詳細を確認しておきましょう。
解約後、再加入は出来ない
原則として特約付団信は、一度解約してしまうと再度契約し加入することは出来ません。
まとめ
今回は、住宅ローンの団体信用生命保険について書いていきました。
万が一の事を考え、団信については加入するべきだと私は思いますが、健康状態などの理由から加入出来ない場合は十分な貯蓄をしておくべきでしょう。
この記事で主に伝えたかったこと
- 団体信用保険は、契約者が亡くなったなどの場合に住宅ローンの残債を返済してくれる保険
- 団体信用生命保険は特約付きなど複数の種類がある
- 団体信用生命保険は健康状態を告知する必要があり、途中変更等は出来ず、一度解約してしまうと再度加入は出来ない
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